内容説明
人権侵害、環境破壊、立ち退き、軍事国家支援。人びとの生きる権利を奪い続けた援助の実態と改革への道すじ。
目次
第1部 変わらぬODA(立ち退かされた人びとの一〇年;戦争協力と人権侵害のODA;熱帯雨林伐採と砒素汚染―パプアニューギニア;人権抑圧に荷担した天然ガス開発借款―インドネシア)
第2部 変わる?ODA(拡大するカネの流れと人びとの生活;紛争後の復興支援とNGO―東ティモール;NGOの政策提言活動はODA政策をどう変え得るか;わたしたちの提言―ODA基本法の制定を早急に)
著者等紹介
藤林泰[フジバヤシヤスシ]
1948年生まれ。埼玉大学助手
長瀬理英[ナガセリエイ]
翻訳業
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感想・レビュー
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手押し戦車
8
ODAは住民が計画への参加を最優先として支援国発展と自国の国益で三方良しのはずが国民は環境や生活を奪われたり自国ではODAに関わる官庁、利権と考える一部の政治屋や業界が懇談会に入り極秘裏に援助内容を決めて利益を得ている。審議会や懇談会もODAは腐敗や汚職ないと国民を欺き腐敗プロジェクトで裏で暴利を得ている。ODAも国民の税金で成り立っている。外務省の天下り団体経由で業者を探す構造自体、国民の税金を一部の癒着企業に差し出す構造になっている。コーポラティズムの原型がODA。毎回同じ業者になる謎が有る2014/11/20
Humbaba
3
ODAによって救われる命はあるし、豊かになる国もあるだろう。しかし、その豊かさの裏に不幸になる住民もいる。バラ色に未来を見せて立ち退きを承認させ、実際に補償地に言ってみれば内容が全く異なっている。元の場所に戻ることもできず、職場も奪われるという例が少なからず存在する。2013/12/01